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IKEBANA International 2

昨日の一葉式のデモンストレーションについてお話しします。

三代目 粕屋明弘氏は、剣山を使わない独自のスタイルを構築、無限に展開する舞台挿花を始め、新しい作風を試み続け、国内はもとより、海外でデモンストレーション、実技指導を積極的に行い、現代いけばなの普及に努めていらっしゃいます。昭和57年に最初の「植間(はなはざま)」を出版以来、いま、最も注目されている現代いけばな作家のお一人です。

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私は初めて拝見する流派でしたし、剣山を使わない方法は、他の流派でも形によっては使われる方法ですが、特に独自のスタイルを構築されていることだったので、花卉が運ばれる時からとても興味深く見せて頂きました。
約2時間、4作品ほど、少し早い秋を満喫させて頂きました。
竹を素材や花卉に使われていることが印象的でした。

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海外でデモンストレーションされることが多いせいか、とても日本を強調するものを選択されている印象がありました。



私の意見ですが、「日本を強調するものを選択している」。。。
異文化というものは、受け入れる側にかならず参照出来る何かがないと移入出来ないのではないかと私は思ってきました。西洋の風習で、現在では日本にすっかりなじんだ瞬く間に広まったものもあれば、強制されても一向に受容されなかったものもある。
文化とはとても選択的な一面があると。

海外で生活しながら花をならってみると、西洋のフラワーアレンジメントがどうやって生活に溶け込んでいるかを体感します。それがしたくて、現地で勉強するといっても過言ではないのですが、その時に私は、生活しながら食事でもなんでもこれは日本で使えるか、使えないか、選択している自分がいました。

例えば、この花のアレンジは日本の仕事で使えるか、そうでないか。食材でも洋服でも何でもそうですが、生活にフィットするかどうか。いい方を変えてみると、意外にシビアで受容できるかできないか、判別しているのでしょうか。それは実際体感しているせいか、その選択結果に経験的にあまり間違いはないようです。

しかし、この「日本的なものを強調している」場合、異文化だからこそ受け取る側は、特に、面白く、興味深く、提供者も表現することに意義を感じるのではないでしょうか。ここから発信された情報が、さらに新しい解釈や文化を生み出して行く可能性もあるし、受け入れる側に必ず参照出来る器がなくとも、崇高ななにかいい言葉が見つからないけれど、リスペクト出来る何か・・・存在があることに意味があるのでしょうか。
考えていきたい課題の一つです。

最近は流儀花全体の流れに、大木を使うことなどに対して、世界的に環境問題の事を問題視されることもあるようです。
今回は、大きな集まりでもないせいか、そこまで大きなものは使われていませんでした。



個人的ですが、私自身は昨年10月の世界大会の頃は、体調を崩していたため、その時のベストを尽くしたつもりですが、やはり心身共に健康な状態で作品を見て、感じることは素晴らしく、またそれが出来ることは本当に恵まれているなあと、とてもひと言ではお話し出来ませんが、実感しました。今回は平日に参加することにもすこし感動しました。

健康は本当に大切な財産ですね。どうぞみなさまも健康な秋を!
by bouquets_ryoko | 2007-09-13 21:46 | Diary

フラワーアレンジメント、テーブルセッティングの講座情報、作品の紹介をしています。


by Bouquets_ryoko